血糖値が高い状態は、「糖尿病になる」「血圧が直ぐ上がってしまう」「血管がモロくなる」など、体に色々な悪影響が現れます。 健康診断で血糖値の高さを指摘されている方は、日常生活や食生活などを改善していくことが大切です。 ここでは、血糖値の基礎知識と共に、血糖値を下げるお勧め食材についてお届けします。

血糖値とは?

血中に含まれるブドウ糖濃度

血糖値とは、血中に含まれるブドウ糖濃度です。これは、ご飯、パン、麺、果物などに含まれる炭水化物を摂取することで上昇します。 膵臓から分泌されるインスリンの働きで、血中のブドウ糖が細胞の中に取り込まれ、活動エネルギー元として利用されています。 血糖値は、食事量や運動でも変化しますが、健常者はインスリンが正常に働いているので一定範囲内に数値が収まっています

生活習慣の乱れが体に悪影響を及ぼす

食べ過ぎや運動不足と言った不健康な生活習慣を送っていると、いつの間にか血糖値が常に高い状態になり、血中に糖が多くなってしまいます。 血糖値が高い状態が続くと、血管の壁が壊れたり血管が詰まったり、体に悪影響が出てきます。 血糖値が高い状態は、糖尿病、網膜症、腎症、神経障害など、色々な疾患や症状を招くリスクが高くなります

高血糖の原因とは?

糖質の過剰摂取によるもの

糖質を多く含む炭水化物は急激な血糖値上昇を招く

血糖値とは、血中に含まれるブドウ糖量ですよね。血糖値は、食事をすると上下するので、食事による影響は計り知れない部分があります。 また、食材の中で急激な血糖値上昇を招くのが、体内でブドウ糖に変換する糖質です。 糖質は、炭水化物に含まれており、代表的な食材と言えば、ご飯、麺、イモ、砂糖など糖質を多く含んだ食べ物が挙げられます。

たんぱく質や脂質は緩やかに血糖値が上昇

たんぱく質や脂質などは糖質とは違い、急激な血糖値上昇を起こさず緩やかなカーブを描いて上昇します。 私達の体には、タンパク質、脂質、炭水化物、これら三大栄養素の中で血糖値を上げるものは炭水化物です。 なので、炭水化物の過剰摂取は高血糖の要因になります。

インスリンが正常に作用しない

血糖値を下げる作用があるのはインスリンのみ

私達の体は、血糖値を安定させる作用が通常であればしっかり働いています。 なので、食事の影響で一時的に高血糖になっても、血糖値を下げるインスリンが分泌され、正常に整えられます。 体内で働くホルモンは色々ありますが、血糖値を下げるのはインスリンのみです。 血糖値を上げるホルモンは幾つかありますが、下げる作用のホルモンはインスリンたった1つなのです。

インスリンが正常に作用しないと血糖値を下げられない

体内でインスリンが正常に作用しなければ、血糖値を下げることが出来ないので、高血糖状態が続いた状態になります。インスリンの作用不足になる原因には、インスリン分泌量が少なくなるケースがひとつ挙げられます。

日頃の糖質過多による処理機能の低下を招く

インスリンは、膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で生成されており、血糖値が上昇すると素早く体内に分泌されます。 ですが、日頃から糖質過多な食生活を続けていると、常に、血中の糖を体内で処理し続けることになるので膵臓の処理能力が低下し、 過労状態が起こってインスリン分泌量が減少してしまうのです。

血糖値を下げる食べ物とは?

お酢

お酢の主成分には酢酸があるのですが、この酢酸の働きによって脂肪合成の抑制が働き、脂肪分解を促進します。 また、お酢の血糖値への働きの相乗効果を高めるのが、食物繊維が豊富な野菜です。 日々の食生活の中で、酢の物やピクルスなどを一品添えるだけで、食事で血糖値上昇を抑えることが出来ます。 特に、ピクルスは作り置き可能なので、調理時間短縮にもなります。 そして、お酢には空腹時に脂肪燃焼する燃焼、エネルギーに変える合成、この両方に作用してくれます。 お酢の主成分である酢酸が体内代謝される際に、体内エネルギーを維持するAMP活性化プロテインキナーゼと言う酵素が生成されます。 この酵素は、運動する際に活性化するので、お酢を摂取することで運動を行った時のような状態に体内がなるのです。

玉葱

玉葱に含まれる成分のイソアリインには、インスリンの働きをサポートする作用があります。 但し、玉葱にも糖分が含まれているので、過度な食べ過ぎには注意して下さい。玉葱の摂取目安は、1日に4分の1個~半分程度にしましょう。 効果は、生でも加熱しても効果を発揮してくれますが、栄養分が溶け出さない為には水に晒さ無い方がおすすめです。 玉葱は、血栓予防作用、肝機能アップ、老化抑止など色々な効果があります。 まとめて刻んで冷凍しておくと、調理時に手軽に使えるので便利です。

舞茸

舞茸は、食物繊維が豊富に含有されているのですが、腸内で糖吸収を遅らせて血糖値上昇を抑制する働きがあります。 また、熱でも栄養素が壊れにくく、加熱調理後はきのこ類の中で含有量がトップの食材です。 また、炭水化物を糖に変換させる消化酵素ですが、舞茸はその酵素の働きも抑制する効果があります。 なので、舞茸を摂取することによって、血糖値上昇と炭水化物の糖の変換を抑制することが出来るのです。

アボカド

アボカドは脂肪分が多いフルーツですが、殆ど脂肪分は不飽和脂肪酸になります。 不飽和脂肪酸とは、糖が血管へ流れることを遅くするので、血糖値上昇を防ぐことが出来ます。 また、アボガドには水溶性食物繊維が含まれており、食事中の糖吸収を遅くする働きも発揮します。

納豆

納豆は、原料が大豆から成っていますが、食後血糖値上昇抑制効果があるペクチンなどの食物繊維が含まれています。 実は、その働きがさらに効果的に働く食材が納豆なのです。納豆には、大豆の約1.5倍の水溶性食物繊維が含有されています。 食後血糖値の上昇抑制効果が高いので、豊富な食物繊維とネバネバ成分の2つの作用によって、血糖値上昇を抑制します

青魚

青魚は、男性の場合は魚介類摂取が多い程糖尿病発症リスクの低下、糖尿病リスクが約3割低下すると言われています。 糖尿病リスクの低下と関連が深い魚は青魚であり、特に、脂の豊富な魚は糖尿病リスクの低下に繋がります。 これは、青魚に含有されるオメガ3系脂肪酸やビタミンDの働きによって、インスリン分泌の改善効果があるからです。

オクラ

オクラのネバネバ成分には、納豆に含有されているペクチンと同じ食物繊維の一種が含まれています。 なので、納豆と同様に糖質を包み込んで腸吸収を抑制し、食後の血糖値上昇を緩和させる作用があります。 また、オクラはインスリンの働き活性化するマグネシウムや亜鉛などミネラルも豊富に含有されています。

大麦

大麦は、麦ご飯、グラノーラ、オートミールなどに使用されており、胚乳部分に食後血糖値急上昇抑制に効果的な水溶性食物繊維βグルカンが豊富に含有されています。 水溶性食物繊維は、胃や腸の中でゲル状になって食べ物移動を遅くするので、糖質吸収を緩やかにします。 大麦は、穀物の中で最も多くβグルカンが含有されており、また、不溶性食物繊維も多く満腹感効果もあり、間接的に血糖値上昇を防止します。

まとめ

ここでは、血糖値の基礎知識と共に、血糖値を下げるおすすめ食材についてお届けしてきましたが、いかがでしたか? 高血糖が起こっていても、目には見えないので中々自分では気付きにくいものです。 加齢のせいにしたり放置していたりすると、いつの間にか症状が悪化している可能性もあります。 自分の生活習慣を見直すと共に健康寿命を延ばす為にも、高血糖を起こさない食生活を送っていきましょう。 また、血糖値が高い方は血圧にも注意が必要です。 血糖値を下げる食べ物と一緒に血圧に影響を与える食品について、次の記事からチェックしてみてください。
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