
日本人の悩みに多い高血圧は、高血圧の症状が続くことで動脈などの疾患に繋がる可能性があります。
なので、高血圧の予防・改善には、
日頃の食事や運動を見直すことが有効です。
ここでは、
高血圧対策に食生活が大事であること、
高血圧の方におすすめしたい減塩レシピについてお届けします。
高血圧を予防するポイントとは?
血管の健康にもたんぱく質は重要
筋肉を作る役割にはたんぱく質が大事ですが、
血管細胞を作る重要な原料でもあります。また、塩分過多は高血圧の悪化や動脈硬化促進の原因になります。
加齢で血管が硬くもろくなっていくことに対して、若々しい健康な血管を維持する為にも、
たんぱく質と減塩に気を配るようにしましょう。
魚料理は〇〇に要注意!
昨今、「元気な高齢者は肉を食べている!」と言われていますが、シニアの体作りにも大切な栄養素がたんぱく質であり、
シニアの間でも積極的にたんぱく質を摂取する意識が高まっています。
たんぱく質源には、主に魚、肉、大豆、卵などが挙げられますが、魚中心の食生活を送っている方も少なくありません。しかし、
意識したいのは血管ダメージを与える塩分のことです。
魚料理と言うのは、醤油をかけたり、照り焼きにしたり、味噌煮にしたり、どうしても味付けが濃くなる傾向がある為注意が必要になります。
高血圧対策には肉料理がおすすめ
普段の魚料理を肉料理に置き換えることで、
たんぱく質を摂取しながらも減塩する方法がおすすめされているのです。
塩分過多は、血中ナトリウム濃度が上がるので、それを抑える為に水分を摂りますが、血液量がその分増えるので血圧が上昇します。
また、血中で増加したナトリウムは、血管壁内側の血管内皮細胞を傷つけるので
血圧上昇に関係無く動脈硬化を進行させてしまいます。
魚を肉に置き換えるだけで2倍の減塩効果!?
60歳以上の1日のたんぱく質摂取量は、男性で60g、女性で50gと推奨されています。この摂取量は18歳で推奨されている量と同量で、また、1日の食塩摂取量は、男性で8g未満、女性で7g未満になっています。
1日3食の食事をと考えた時、1食のたんぱく質摂取量は約20gなので、この場合の塩分量は、魚料理の場合は鮭の塩焼きで約1.6g、肉料理の場合はポークソテーで約0.8gとなっており、
メイン料理を肉食に置き換えるだけで約半分も減塩することが出来るのです。
血圧低下効果のある食品とは?
DHA・EPAを含む青魚
青魚の脂が高血圧に効果的
サバ、サンマ、イワシなどの青魚は、血糖対策におすすめです。定食の定番でもあり季節によっても楽しめる青魚には、DHAやEPAが豊富に含有されています。
DHAには、
血管や赤血球の細胞膜を柔らかくする作用があり血流を改善します。またEPAには、
血小板凝集抑制作用で血栓を作らせず血流を改善します。
この効果で、血圧低下効果を期待することが出来ます。
魚の脂に多く含有される成分ですが、特に青魚に多く含有されています。
時短なら缶詰で代用できる
マグロ、ブリ、鮭にも多く含有されているのですが、自分で調理するのは手間で面倒な方もいますよね。
そんな方には缶詰がおすすめで、
同じようにDHAやEPAが多く含まれるので、上手に利用する方法もあります。
カリウムを含む野菜・海藻・大豆・果物
カリウムは、
体内で不要な塩分や水分を排泄する働きを持っています。高血圧気味の方は、血圧維持で減塩すること。また、積極的にカリウムを摂取することが大切です。
様々な食品にカリウムは含有されていますが、特に、野菜・海藻・大豆・果物に豊富に含有されています。
アボカド、納豆、ほうれん草、山芋、ゆで大豆、里芋、バナナ、キウイなどが挙げられ、様々な調理に取り入れることが出来ます。
小鉢、サラダ、汁物などに
副菜として取り入れることで簡単に摂取出来るのは嬉しいポイントです。
食物繊維を多く含む海藻・果物・芋・豆・野菜
食物繊維でも、特に
水溶性食物繊維は高血圧予防に効果的です。水溶性食物繊維は、ナトリウムを体外排出する効果があり、海藻、果物、芋、豆、野菜などに含有されています。
具体的には、ごぼう、納豆、オクラ、インゲン豆、モロヘイヤ、なめこなどが挙げられます。普段の食事で簡単に摂取出来るのは嬉しいポイントです。
お酢
お酢には、血圧低下効果が期待出来ます。
食酢の血圧降下の臨床試験では、大量に摂取するのではなく、
少量を毎日摂取する方が血糖対策に効果的であると言われています。なので、日持ちのする酢の物などを常備菜にするのもおすすめです。
オリーブオイル
オリーブオイルには、血圧低下効果が期待出来ます。オリーブオイルに含有されている、抗酸化作用成分のポリフェノールやビタミンAが体内活性酸素除去に働くので、
生活習慣病を予防・改善していくことが出来ます。
サラダにもドレッシングを使用せず、オリーブオイルを使用することで簡単に抗酸化作用成分を摂取することが出来ます。
高血圧が気になる方へのおすすめレシピ!
納豆とオクラの磯辺揚げ
納豆の大豆に含有されているたんぱく質は、血管弾力性の維持効果があり、レシチンやリノール酸は
動脈硬化予防があります。
また、大豆には塩分排出促進のカリウムも含有されているので、高血圧予防も期待できます。
そして、納豆菌であるナットウキナーゼ、ニオイ成分のピラジンには、血栓予防効果もあり、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを下げる作用にも期待出来ます。
さらに、
オクラにも高血圧予防に有効的なカリウムが豊富に含有されています。
また、独特のぬめり成分は水溶性食物繊維なので、糖分やコレステロールの吸収抑制作用に働き、血糖値上昇・コレステロール値低下に作用します。
納豆オムレツ
納豆菌であるナットウキナーゼが血栓を溶かして血液をサラサラにし、カリウムも豊富なので余分なナトリウムを排泄して血圧を下げる効果があります。
1日の食塩摂取量は6g未満が理想ですが、減塩レシピなので酢、香味野菜、香辛料を使って味にメリハリをつけて工夫することが出来ます。
サバと蓮根の梅干し煮
青魚であるサバに含有されているEPAには、血管壁をしなやかに維持して動脈硬化を予防する作用があります。
また、蓮根に含有されているカリウムや食物繊維は、塩分排出促進効果で血圧をコントロールします。さらに血管を強くするビタミンCも豊富です。
このように、サバと蓮根の組み合わせが高血圧予防に繋がります。
アボカドひじきサラダ
血圧を下げる為には減塩が大切ですが、料理の味が薄い食事は味の濃い食べ物を欲してしまいますよね。
なので、体内の余分な塩分を排出して、血圧低下作用があるカリウム豊富なアボカドとひじきで食べごたえのあるサラダがおすすめです。
味付けにお酢を使用するとヘルシーサラダに仕上げることができ、塩分が少なくても味にメリハリが付きます。
まとめ
ここでは、高血圧対策に食生活が大事であること、高血圧の方におすすめしたい減塩レシピについてお届けしてきましたが、いかがでしたか?
生活習慣病のひとつである高血圧予防には、血圧のコントロールや血管保護作用のある成分を含んだ食材を、
日頃の食事から献立に取り入れていくことが大切です。
酸味、食感、スパイスなどを工夫することで塩分量を減らすことができるので、血圧が気になる方は、是非、減塩レシピを実践してみて下さい。